コラム

国際志学園グループ附属 ナショナルセミナー学園

コース一覧

ホーム

/

コラム

/

/

❄️ スポーツにおけるアイシングの是非:最新エビデンスと実践的戦略

❄️ スポーツにおけるアイシングの是非:最新エビデンスと実践的戦略

2025/11/25

大歳 章祐

❄️ スポーツにおけるアイシングの是非:最新エビデンスと実践的戦略

❄️ スポーツにおけるアイシングの是非:最新エビデンスと実践的戦略

📉 最新エビデンスが示唆するアイシングの限界

従来のアイシングの目的は、血管を収縮させて炎症を抑え、痛みを緩和することでした。しかし、最新の研究、特に急性期の組織修復に関する知見は、このアプローチに疑問を投げかけています。

炎症は、損傷した組織を修復するための最初の重要なステップです。炎症によって集まるマクロファージなどの免疫細胞が、老廃物を除去し、修復に必要な成長因子を運んできます。

  • 過度なアイシングは修復を遅らせる?

  • アイシングが血管を収縮させすぎると、この炎症プロセスを抑制してしまい、結果的に修復に必要な細胞の患部への到達を遅らせ、回復期間を長引かせる可能性があるというエビデンスが示され始めています。

この知見から、急性期の管理方法はRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)からPOLICEProtection:保護、Optimal Loading:最適な負荷、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)へとシフトしつつあります。冷却(Ice)はあくまで痛みの緩和を目的としたものであり、最適な負荷(Optimal Loading)による早期のリハビリテーション開始が重視されています。


⚾ 野球投手におけるアイシングの戦略的使い分け

アイシングの必要性を一律に判断するのではなく、目的状況に応じて戦略的に使い分けることが、アドバンスなトレーナーには求められます。

1. 先発投手:アイシングは「必要」

先発投手は、試合中に約100球〜120球という極めて高い総負荷を肩・肘にかけます。これは大規模な微細組織損傷広範囲の炎症を引き起こす可能性が高いです。

  • 目的:

  1. 痛みの大幅な緩和: 投球後の急性的な痛みを和らげ、睡眠などの全身の回復をサポートする。

  2. 筋硬結の予防: 高負荷による一時的な腫脹や筋硬結を最小限に抑え、翌日以降の可動域制限を予防する。

  • 実践的戦略: 投球直後に痛みの緩和を優先した限定的な冷却を行い、全身の回復を最優先する。ただし、冷却しすぎず、すぐに栄養摂取や積極的な休息に移行させます。

2. 中継ぎ投手:アイシングは「不要」〜「推奨しない」

中継ぎ投手は、20球〜30球程度の限定的な投球数で、翌日以降も登板する可能性があります。

  • 目的: 早期の組織修復と回復を最大化し、次の登板に備える。

  • 実践的戦略: 冷却によって炎症を抑制しすぎると、回復プロセスが妨げられる可能性があります。それよりも、軽い有酸素運動(クールダウン)や積極的休息により血流を維持し、疲労物質の除去と炎症細胞の働きを促進することが理にかなっています。痛みが強い場合を除き、アイシングは行わず、最適な負荷(Optimal Loading)と積極的リカバリーを優先すべきです。


 まとめ:アイシングは「道具」である

アイシングは、それ自体が回復を促進する魔法の治療法ではありません。むしろ、痛みを緩和するための道具として位置づけるべきです。

トレーナーは、組織損傷の程度、選手の翌日の活動予定、そして痛みの程度を総合的に判断し、アイシングの「是」と「非」を見極めなければなりません。炎症という体の防御・修復反応を過度に抑え込まないよう、最適な負荷をいつから、どのようにかけるかという視点を重視することが、最新エビデンスに基づいたアドバンスなトレーナーの役割です。

コラム

もみほぐしは卒業!肩こりの本当の原因をリセットする「首ゆるめ」

もみほぐしは卒業!肩こりの本当の原因をリセットする「首ゆるめ」

「いくら肩をマッサージしても、翌日にはまたガチガチに戻ってしまう」 「ひどい肩こりのせいで、頭痛までしてくる…」そんな頑固な肩こりにお悩みではありませんか? 湿布を貼ったり揉んだりして、その場をしのい...

白井 俊光

未経験から「あなたにお願いしたい」と言われるプロへ!社会の逸材になる最短ルート

未経験から「あなたにお願いしたい」と言われるプロへ!社会の逸材になる最短ルート

「大好きな健康の仕事で人を笑顔にしたいけれど、本当に私にもできるかな…」 新しい一歩を踏み出すときは、誰だってドキドキするものです。でも、安心してください。ナショナル整体通信学園で学べる「STREX(...

大歳 章祐

胃の不調や猫背をリセット!自律神経を整えるセルフケア「胸ひらき」

胃の不調や猫背をリセット!自律神経を整えるセルフケア「胸ひらき」

「最近、胃の調子がすっきりしない」 「鏡を見るたび、自分の猫背が気になって落ち込む…」一見、まったく別物に見える「内臓の不調」と「姿勢の崩れ」。実はこれらを引き起こしている原因は、どちらも同じ「胸椎(...

白井 俊光

🚨「冷やすだけ」はもう古い?2026年猛暑を勝つ!スポーツトレーナーが教える最新『深部体温』コントロール術

🚨「冷やすだけ」はもう古い?2026年猛暑を勝つ!スポーツトレーナーが教える最新『深部体温』コントロール術

2026年の夏、連日40度に迫る酷暑の中でも熱戦が続く夏の甲子園や各種インターハイ。メディアでは「熱中症予防」が連日叫ばれていますが、スポーツ現場の最前線で今、これまでの常識を覆す「コンディショニング...

大歳 章祐

国際志学園 九州医療スポーツ専門学校附属 ナショナルセミナー学園

現在の日本では、高齢化が進み、健康で元気に過ごせる身体の重要性が見直されています。情報が溢れる中で、自身の健康を自分で管理することが重要です。「整体」は、身体の声を聴き、自然治癒力を活性化する療法で、心身のバランスを整えます。
九州医療スポーツ専門学校附属 ナショナルセミナー学園では、五感を刺激し、免疫力を高める「統合整体」を通じて、即戦力となる治療家の育成に努めています。また、国際志学園グループは「ZERO100プロジェクト」を掲げ、地域と連携し、子どもから高齢者までの健康な身体づくりを支援しています。

© ナショナルセミナー学園 2026
question_answer

無料相談

お問合せ

question_answer

無料相談

お問合せ