仙骨の歪みと「足回し」の真実 前回は、腰痛の原因が「腰椎」にあるのか、それとも「仙骨」にあるのかを見極める重要性をお伝えしました。今回は、いよいよその具体的な解消法についてお話しします。「数ミリ」どころではない仙骨の歪み 一般的に、骨盤の真ん中にある「仙骨」は、解剖学の教科書では「ほとんど動かない」あるいは「動いても数ミリ」とされています。しかし、私が数多くの症例を診てきた経験から言えば、現実は全く違います。 実際、後ろに大きく突き出しているのが一目でわかる方や、触れただけでズレが確認できる方が大勢いらっしゃいます。外見からわかるほどの歪みが、たった数ミリであるはずがありません。 もし仙骨が5センチも後ろにズレてしまえば、神経は激しく引っ張られ、足が動かなくなり、寝たきりの状態になってしまいます。今あなたが抱えている腰痛は、まさにその「歩けなくなる状態」へと一歩ずつ近づいている警告サインなのです。まずは「ゆるめる」ことからスタート背骨コンディショニングでは、歪んだ骨を整える前に、まず関節を「ゆるめる」ことを最優先します。そこで最初にお勧めするのが、仙骨と腸骨をつなぐ「仙腸関節」をゆるめる『足回し』という体操です。【足回しのやり方】1.うつ伏せになります。2.片膝を曲げ、足首で円を描くように回します。3.リズムは「1周1秒」のペースで。4.外回し・内回しを各30回、左右両足行います。 一見、非常に簡単な体操に思えるかもしれません。しかし、実際にやってみると「きれいな円」が描けない方が驚くほど多いのです。楕円になったり、カクカクとした三角形のような動きになったり……。中には、自分がどちらに回しているのか分からなくなる方もいます。うまく回らないのは、それだけあなたの仙腸関節が歪んで固まっている証拠です。「反動」は体が変わり始めた証拠この体操を行う際、一つ注意していただきたいことがあります。 重い症状を抱えている方や、長年の痛みで感覚が麻痺してしまっている方の中に、体操をした後に「痛みが強くなった」「体がだるくなった」と訴える方がいらっしゃいます。私たちはこれを「反動」と呼んでいます。「痛みが出たから自分には合わない」と諦めてしまう方がいらっしゃいますが、これは非常にもったいないことです。ちょっとした「ゆるめ体操」で痛みが出るほど、あなたの背骨は歪み、神経が過敏になっているということなのです。 反動が出たときは、体を温めて、さらに「軽め」に体操を続けてみてください。無理のない範囲で継続することで、神経の緊張が解け、体は確実に変わっていきます。 ご自身の体が「寝たきり」に向かって進んでいることに、一日も早く気づいてほしい。背骨コンディショニングは、あなたが再び元気に歩き続けるための「からだ革命」です。まずは今日から、この『足回し』を習慣にしてみてください。次回は、ウエストまわりの不調に直結する「腰椎」をゆるめる方法についてお伝えします。